2011年5月3日火曜日

ラ・ピエスモンテ プリンの王様、コロレ、宮古島のシブースト

店名 ウエディングケーキ工房 ラ・ピエスモンテ(HANZOYAパティスリー La Piece Montee) @新横浜
商品 プリンの王様(450)、コロレ(490)、宮古島のシブースト(490)





テイスティングノート
・プリンの王様
陶器に入ったプリンの表面は軽い生クリームでその上に王冠を形作られたチョコレート。チョコは水飴が入ったようなタイプで、薄めなので突っつけば簡単に割れる。生クリーム部は舌にのるとサッとなくなり、プリンは濃厚でねっとり感もあるような舌触り。このねっとり感と、とても滑らかなところ、味のニュアンスに自家製マヨネーズを感じる。カラメルは甘くコクがあるタイプで、ほわほわしたプリンに苦味と強めの甘味で味を延長する。

・コロレ ★新商品
丸く光沢を持つ表面は透明の膜でコーティングされていて、ムーズは中心部と外側で2層構造になっている。中央部は杏仁風味で冷っとした食感があり、外側は柑橘系の風味とアプリコットが口に入ったときには甘酸っぱさと果実味がふわっと膨らむ。土台の生地はナッツの味わいと歯応えと口溶けが他の要素とバランスが取られている。おいしい。

・宮古島のシブースト ★新商品
物凄い味の層構造。上の段のムースは中域から高域に渡る突き抜けるような高いトーンの八朔や夏ミカンの柑橘系果実とその酸味で、土台の生地に包まれた餡状のねっとりした部分は中域から低域の柑橘系果実の味わいで高いトーンも持つが途中で高い成分は収まり、低く落ち着きのある安定した味わいになる。これらがいっしょに口に入ると柑橘系で統一された低いトーンから突き抜ける高いトーンまでの美しいグラデーションを描き出す。さらに表面や、その上のった焼かれたメレンゲ部には何かの焦げ成分と、他にもマンゴーなど何かの味わいがあり、それらが苦味、旨味を与えて立体感を表現している。この突き抜けるとその周囲に立体感を持つ味わいはJAXAが種子島の宇宙センターで打ち上げるH2ロケットの閃光とオレンジから白の色や周囲の白く重い煙を連なりながら、どこまでも空を突き抜けていく様に似ている。

評価
ラ・ピエスモンテのケーキにはいつも楽しませてもらえるが、その中でも「宮古島のシブースト」はすごい。酸味が強いので好みは分かれるのかもしれないが、個性があり、味の変化や構成が綺麗。正式な名前は宮古島とシブーストの間に何か単語が入っているが忘れてしまった。
ワインで言えば、YUJI AJIKI が繊細で澄んだブルゴーニュに対して、ラ・ピエスモンテは柑橘系やパッションフルーツなどがあり、それでいて洗練されているので南フランス、コフレはボディがしっかりしたボルドーを想像させる。これら3店はフランスワインの雰囲気を持つ。

ウエディングケーキ工房 ラ・ピエスモンテ(HANZOYAパティスリー La Piece Montee)
横浜市港北区新横浜3-6-12 日総第十二ビル1F 045-470-5577 11:00-19:00 月火休